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第6回 おふくろのコム

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カテゴリ:男のローカルひとり飯
更新:2012/04/10 – 11:19

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第6回 おふくろのコム
男のベトナムローカルひとり飯コム(Com/飯)屋は難しい。今まで書いてきた麺料理よりも更に家庭料理的な要素が強く、コムを提供するおばちゃん(なぜかおじさんのコム屋は少ない)との相性が重要になると思われる。まさにおふくろの味なのだ。

そんなことを考えていたさなか、僕は出会ってしまった。毎日食べても飽きないコムの店に。テーブル席のほとんどが屋外にある完全ローカル店で、典型的なコム屋のお惣菜が供される。

トマト入りオムレツ、タニシの煮物、香ばしい焼き豚、スパイシーかつコラーゲンの塊のような豚皮の料理、インゲンの炒め物など、いずれもしっかり目の味付けでポイントが定まっている。どれもいちいち旨い。自分の舌に寄り添ってくる。麺料理におけるスープの客観的なレベル感とはまた異なる独特な店と客との相性の世界がそこにあるのだ。

コムタム(Com Tam/砕米)の食感もまた良い。炊き上がりはべチャッとせず、ダマにもならず、コムの信条であるサラサラ感が生きている。このクスクスに近い食感が煮物の汁やスープをかけて食べるのにちょうど良いのだ。弾力のあるもっちりとした米など、コム屋には似合わない。

通常、2種類程度しかおかずを頼まないベトナム人を横目に、5種類ほど頼んで、毎回、「ニューワー!/Nhieu qua!」(多すぎ!)と言われながらコムをよそってもらう。そんな無茶をしても、3万5000VND程度。毎日の幸せをかみ締められるベトナムの昼ご飯がここにある。

本日のひとり飯
クアンコムアーサオ/Quan Com A Sao
32 Nguyen Cu Van St., Binh Thanh Dist.
・「皿飯/Com Dia」おかず5品で3万5000VND(約140円)前後。
※皿飯は11:00~

井之原 四郎
孤高のフーディーを自称するフードライター。食べ物である限り、食べられない物がないのが自慢。美味い料理を食べているときは自分だけの世界に入り込んでしまい、時には涙を流すことも。酒にも目がない。

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